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インテリアトレンドから読み解くディスプレイアイテムの選び方・飾り方【ホームステージング編】


ホームステージングで人気の「ナチュラルスタイル」。自然素材とアースカラーを組み合わせて、家具や小物、植物を配置して心地よさと快適な暮らしを演出します。


このスタイルは広く受け入れられ、モデルハウスや家具のショールームでもよく見かけます。しかし定番となったスタイルを新鮮な印象に見せるのは難しいと思いませんか?

今回はナチュラルスタイルを基本に、トレンドと遊び心を加えた魅力的なディスプレイの作り方をご紹介します。家具や照明は変えずに、新しいディスプレイアイテムを取り入れることで、既存のスタイルに、新たな鮮度をもたらすことができます。


STEP 1 気になるインテリアエレメントは? トレンド分析からスタート


「インテリアトレンドを読み解く」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、インテリア好きで定期的にインテリアのショールームやショップを訪れている方、インテリア雑誌や海外のインテリアをSNSでチェックしている方は、難しく考える必要はありませんよ。

気になるインテリアエレメント「まるいフォルム・ブークレ素材・ホワイトベージュカラー・余白を生かす」 インテリアトレンドの読み解き方を一例としてご紹介します。まず、その年のインテリアトレンドを把握する為に、ミラノサローネやメゾン・エ・オブジェなどのインテリア見本市の情報をチェックします。


そこから新しいインテリアのムードやキーワードを見つけることができます。定期観測をしていると、昨年との違いや5年前との比較など、インテリアトレンドの変化が把握できるようになります。

気になるインテリアエレメント「ラスティックレッド・まるいフォルム・自然素材・黒のない空間」


次に自分のお気に入りのインテリア画像を、SNSなどから保存しておくことも重要です。


直感的に「いいな!」と感じたものや、仕事に関わるインテリアやディスプレイの画像をスマホに保存しましょう。自分の好みや興味のあるデザインからも新しいインテリアのムードやキーワードを見つけられます。


世界的なトレンドと日本のマーケット、そして自分の軸を組み合わせることで、最先端のトレンドにも傾きすぎず、自分らしいインテリアスタイルを確立できます。

気になるインテリアエレメント「ラスティックブラウン・まるいフォルム・自然素材」


3枚の画像は、今回の目的である「ナチュラルスタイルに新鮮さを与える、ディスプレイアイテム」の視点で、気になるインテリアムードとキーワードを抜粋したものです。

有機的なカタチ、アースカラー、自然素材、ブークレ素材、黒を入れないスタイリング、そして余白を楽しむと言うキーワードが浮かび上がりました。次はテーマを決めていきましょう。



STEP 2 テーマを決めよう! “Play Organically”

有機的なカタチで遊ぶスタイリング


「Play Organically(有機的なカタチで遊ぼう)」というテーマは、気になるインテリアムードとキーワードをもとに、自分なりの視点を加えて新鮮さを追求しました。このテーマを持つことで、ディスプレイアイテムの選択や配置に一貫性が生まれ、チームでの仕事でもイメージのブレがなくなります。



Theme  “Play Organically” 有機的なカタチで遊ぼう   

Colour  ラスティレッド・ラスティックブラウン・アースカラー

Form  有機的な丸みのあるフォルム

Material 自然素材・ブークレ(布)

Word   有機的な形を楽しむ・自然素材の不思議な造形を生かす


自分の考えたテーマに自信が持てないこともあるかもしれませんね。トレンドは常に変化するもので、正解や不正解はありません。まずは自分が思うテーマを選んで、アイテムを実際に選んでディスプレイしてみましょう。


クライアントワークの場合は、プレゼンテーションが必要ですが、ポジティブな思考を持ちながらタイムリーに提案しましょう。クライアントは常に新しい提案を求めています。イメージビジュアルとキーワードからテーマをまとめる方法をぜひ参考にしてくださいね。



STEP 3 美しさを引き立てる、 ディスプレイアイテムの選び方·飾り方

リビングチェスト上 “リアルディスプレイ”7アイテムの三角形の構成


テーマが決まると、ディスプレイアイテムのイメージが明確になります。アイテムを購入する際は、場所のサイズ感を把握し、飾り方のイメージを持つことが重要です。


ダイニングテーブルやコンソールテーブル、チェストなどの、天板の面積の1/3をディスプレイスペースと考えます。2/3の余白スペースが、ディスプレイを際立たせる効果を発揮します。


視線を効果的に集めるための飾り方は、三角形の構成を基準にしましょう。まずは大中小の3つの主役アイテムを選び、スペースに余裕がある場合は、2つを組み合わせて5つのアイテム、7つのアイテムといった、3→5→7と奇数で選ぶのがポイントです。

ホームステージング用に購入した “リアルバイ” 5アイテム

例えば、リビングのコンソールテーブルの上には立体感をつくる大中小の3つのアイテムを配置し、トレイと布の2つのアイテムでディスプレイスペースの存在感を際立たせます。さらにアソートアイテムとして、キャンドルとパームリーフを飾り7つのアイテムでディスプレイが完成しました。


アソートアイテムは、場所のシーンに合わせて選び、ダイニングテーブルなら食器を、AVボードならポスターを加えて5つのアイテムを左右に分けて配置することも考えられます。


今回のホームステージング用のディスプレイ5アイテムは、概ね1万円の予算でネット購入したものです。ネットで探して購入できるアイテムは、お店に行く時間を短縮できるので効率的ですが、常にリアルなインテリアアイテムを日頃からチェックして、大きさや素材感、グレード感など把握しておくことが重要です。



空間の魅力を引き立てる ディスプレイの実践


ホームステージングの実施日は、なるべく短時間でディスプレイを行います。ディスプレイアイテムを選ぶ段階から、「選ぶ」と「飾る」を同時に考えているので、イメージトレーニングを重ねています。そのため、当日は自信を持って迷うことなくディスプレイを始めることができます。素早く魅力的な空間を創り上げましょう。


テーマ “Play Organically”は、ナチュラルスタイルをベースにしているので、北欧風や韓国風、ジャパンディー(北欧×日本)など、さまざまなインテリアのディスプレイアイテムとして応用できます有機的なカタチで遊ぶことで、温かみとアート性を持った空間が生まれます。このテーマ、みなさんもチャレンジしてみませんか?


ホームステージングは、空間の魅力を最大限に引き出し、心地よく魅力的な空間を演出することが大切です。訪れる人々に素晴らしい体験を提供するためには、ディスプレイアイテムの選択や配置に工夫が必要です。トレンドを取り入れつつも、空間の特徴や目的に合わせたディスプレイを巧みに行うことで、魅力的な空間を実現していきましょう。



ホームステージング講座のお知らせ


ホームステージングに興味を持っている方へお知らせです!VMD・ディスプレイの専門スクールJDCAが主催する「ステージング1日集中講座・基礎編」が開催されます。初心者の方でも、住空間の演出テクニックを楽しく学べる内容となっています。ぜひこの機会に参加してみませんか?お申し込みお待ちしております。


主催:ジャパンディスプレイクリエイターアカデミー

日時:8月23日(水)13:30~16:30

場所:横浜ディスプレイミュージアム(オンラインでの受講も可能です)

参加費:22,000円(ディスプレイキット付き)

定員:20名

お申し込みは、下記JDCA公式サイトからお願い致します。



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