スペイン旅行の初日、バルセロナ中心地にあるカタルーニャ音楽堂に行った帰り、旧市街を散策しているときに、一瞬で心ときめいたお店に出会いました。
18世紀に建築されたレンガ造りの外観、入口両サイドにあるウインドウには、ステーショナリーが美しくディスプレイされています。そして、エントランスには、真っ赤なライマの宣伝カーが展示され、「わぁ! 何屋さん?」とワクワクしながら、店内に入ると文具や雑貨がセンス良く並べてあるのです。
旧市街地ある、18世紀に建築された建物。ライマは1986年オープン。
ひときわ目を惹く赤い車は、インスタのQRコードや店名が書かれています。
入口のウインドウ。夏のリゾート感のあるデザイン文具のプレゼンテーション。壁面に飾ってあるのは、円形のランチョンマットとプレート。
ウインドウディスプレイは、基本の三角構成を用いたテクニックが随所に見られます。
エントランスから商品を盛りだくさんに展示して売り込むのではなく、店内への期待感を高める演出にうっとりしながら、店内へと導かれていくと、そこにはテーマごとに編集されたカラフルなステーショナリーが、プレゼンテーションされています。
花柄など植物モチーフのデザイン文具のプレゼンテーション。柄の多い商品陳列に、赤い小物をセパレートしながら展示することで、遠くから赤(色)を際立たせて、近くでは商品が見やすい仕切りになる陳列の工夫がされています。
日本のステーショナリーが多く展示されているコーナー。シックなブラウン系の什器には、整然とわかりやすく商品が並べられています。
虹色の配色で並べられたカラーペン。
センスの良い商品ディスプレイは、随所に基本セオリーが用いられています。虹色の配色で並べられたカラーペン。色数が多い商品を並べるときは、虹色の順番で並べるのが王道スタイル。虹色の順番ってわかりますか?
「せき(赤)・とう(橙)・おう(黄)・りょく(緑)・せい(青)・らん(藍)・し(紫)」と覚えます。誰もが美しいと思う虹の配色を、ショップディスプレイに取り入れるのは、世界共通なのですね!
このカラーペンの売り場は、上部が吹き抜けになっています。天井から吊り下げられたシーリングフラワーは、2階からも連続して見ることができます。
奥にあるのが、吹き抜けのシーリングフラワー。
2階のフロアは、クラシックテイストのインテリアと内装。壁面にはゴールドの額物が施されています。商品が絵画のように見える演出。
額物の中には、ペーパーフラワーのプロップス。ダリアのような大きなお花が売り場のシンボルです。
各フロアのディスプレイスペースは、独特な色使いが目を惹きます。
ヴィンテージの家具をカラーペントして、ペーパープロップスを組み合わせたデコレーションが特徴です。センスの良い商品展示の数々を見ながら、売り場を回遊する導線設計が巧みです。
エスカレーター登ると、フロアーごとにディスプレイスペースが設置されています。
青くペイントされたショーケース。ショーケース内にも、青いグラスをコーディネイトして、カラー連動を持たせた配置が目を惹きます。
ペーパークラフトのクリエーションの中でも、私のお気に入りはペーパードレス。世界中の3000種類以上の紙を取り扱っているこのお店の商品を用いてドレスを仕立てています。一枚の紙から無限に広がるクリエーションの世界が豊かに表現されていました。
テーブル上に置かれたアーティスト作品。大きく見えますが、実際はミニチュアのディスプレイです。
バルセロナ初日に訪れたRAIMAでしたが、その後ガウディ建築など観光を終えてバルセロナを発つ前に、1時間の隙間時間を見つけて再訪。店員さんが笑顔で「また来たの?」と、気軽に声をかけてくれました。(店内をウロウロと何往復もしていたので目立っていたかも)心がときめくお店に出会えると、旅の思い出が印象深くなります。
もし、バルセロナに行く機会があれば、ぜひ訪れてみてくださいね。
※画像は、2023年8月に現地で撮影したものです。
紙と紙の雑貨専門店
1986年オープン。ゴシック地区の中心地にあり、カタルーニャ広場などの有名観光地からもアクセスしやすい場所。18世紀に建築された建物は趣があり、カラフルな紙製品が映える空間です。世界中の3000種類以上の紙を取り扱っている専門性と、お土産にもなるバラエティー雑貨もある充実した品揃え。
6フロアの最上階は、ルーフトップテラスがあり、カフェやバーとして利用可能。観光途中の休憩にもおすすめです。
Comments