アパレルショップでは、最旬のファッションをマネキンやボディに着せて、入口の目立つ場所にディスプレイするのが一般的です。お店の前を通りかかって「素敵!」と感じて店内に入り、マネキンが着ている洋服を探した経験はありませんか?
今回は、店内に入ったお客様に、さらにおすすめのアイテムを提案して、新たな商品の魅力を発見してもらうディスプレイテクニックをご紹介します。
入口のディスプレイと、売り場づくりで重要視される店内奥コーナーの壁面を想定。マネキンやボディを使わず、ハンガーラックに洋服を掛けるシンプルな方法ですが、少し手間のかかるDIYもひとつ紹介します。コツを覚えれば売り場スタッフの方でも再現できるテクニックなので、ぜひご参考に。
Monthly Theme 9月
色と余白が決め手! ファッションディスプレイのコツ
3色の黄金比率 +1色の効果とは
ディスプレイの失敗しない色選びのコツは、3色でまとめること。美しく見える割合(比率)は、メインカラー6:サブカラー3:アクセントカラー1が目安です。
写真のファッションディスプレイでは、洋服のスタイリングカラーは3色。メインはミントグリーン、サブはブルー、アクセントはホワイトです。そして、この3色を際立たせるため、背景にピーチピンクを選んでいます。
ピーチピンクは、メインカラーであるミントグリーンの補色(色相環で反対側に位置する色)。お互いを際立たせる効果を狙っています。
もうひとつ、別のパターンの背景色選びを解説します。
洋服のスタイリングは、イエローやマスタード、オレンジのグラデーション。ここでもアクセントカラーはホワイトです。背景色は、商品になじむイエロー系をセレクト。同系色のグラデーションによって、色の面積が拡大して見える演出です。
3色の黄金比率+1色の効果は、「補色=きわだち」と「同系色=まとまり」のどちらかを採用することで、商品を魅力的に見せるカラー訴求です。
ラックを活用した スタイリングのコツ
今回のディスプレイで使用するメイン什器は、ハンガーラック。洋服をハンガーのまま掛けるだけの簡単ディスプレイだけに、ポイントになるのはスタイリング提案です。
センスの良い人のクローゼットをイメージして、複数の組み合わせが瞬時に把握できるように、洋服・靴・帽子などの服飾も組み合わせたスタイリングを見せていきます。
そこに人がいるような空気感や雰囲気をつくり、共感を抱いてもらえるアプローチが大切になります。
植物やアートフレームなどのインテリアアイテムを組み合わせることで、実際の暮らしのシーンを想像させる効果もあります。
ラックディスプレイは、周りの余白をしっかり取ることもポイントです。
商品の展示スペースの目安は、余白7:商品3。ラック全体の空間に対する商品の割合を7:3にすると、高級感を保ちつつ、商品1点1点が見やすく手に取りやすい状態で展示できます。
色で視線を導く! アクセントカラーウオール
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